本記事はAIツールを活用して作成・編集されています。内容はもしもナビ編集部が確認していますが、緊急時は必ず公式窓口(119・#7119・自治体等)の案内を優先してください。
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隊長、来月は職場の忘年会です。去年、飲みすぎて動けなくなった人がいて、みんなでどうしたらいいか分からなくなりました……。
それは心配だったな。東京消防庁によると、年末は急性アルコール中毒で救急搬送される人が「激増」する時期なんだ。
「寝かせておけば大丈夫」って言う人もいましたけど、本当ですか?
そこが落とし穴だ。今日は、救急車を呼ぶサイン、横向きに寝かせる回復体位、やってはいけないことを、公的機関の資料どおりに確認しよう。
年末年始は、忘年会や新年会でお酒を飲む機会が増えます。楽しい席のはずが、飲みすぎて意識がもうろうとしたり、吐いたまま寝てしまったりする人が出ることもあります。急性アルコール中毒は、吐いた物がのどに詰まる窒息や、呼吸が弱くなることで命に関わることがあります。
この記事では、東京消防庁、厚生労働省のe-ヘルスネット、総務省消防庁、自治体(茨城県かすみがうら市・常陸大宮市消防本部・広島県)の資料をもとに、酔いつぶれた人がいたときの介抱のしかたをまとめます。
- すぐに救急車(119番)を呼ぶべきサイン
- 一人にしない・横向きに寝かせる(回復体位)など介抱の手順
- 無理に吐かせない・抱き起こさないなど、やってはいけないこと
- 迷ったときに相談できる#7119
- 東京消防庁の救急搬送データと、イッキ飲み・アルハラを防ぐためにできること
ここで紹介するのは一般的な応急手当です。少しでも危ないと感じたら、ためらわずに119番に通報し、医師や救急隊の指示に従ってください。
📌 この記事の結論
- 揺すって呼びかけても反応しない・大いびきで痛みに反応しない・体が冷たい・呼吸がおかしい・倒れて泡を吹いているときは、すぐ救急車(e-ヘルスネット)
- 酔いつぶれた人は一人にしない。酔いがさめるまで付き添い、呼吸を時々確認する(東京消防庁・かすみがうら市)
- 意識はないが普段どおりの呼吸があるなら回復体位(横向き)。仰向けは舌が落ち込んだり吐いた物が詰まったりして窒息のおそれ(東京消防庁)
- 無理に吐かせない。吐きそうなときは抱き起こさず横向きのまま。衣服をゆるめ、毛布などで保温する(e-ヘルスネットほか)
- 東京消防庁管内の急性アルコール中毒の救急搬送は令和6年に14,190人。月別では12月が1,451人で最多、年代別では20代が6,668人
- 救急車を呼ぶか迷ったら#7119(実施地域)や消防庁のアプリ「Q助」。ただし危ないサインがあれば相談より先に119番
年末は急性アルコール中毒の救急搬送が増える|東京消防庁のデータ
東京消防庁の「命に関わることもある『急性アルコール中毒』」(2025年12月15日更新)によると、東京消防庁管内で急性アルコール中毒によって救急搬送された人は、令和6年に14,190人でした。新型コロナウイルスの感染拡大で一時的に減りましたが、社会活動の再開とともに増えています。
| 年 | 男性 | 女性 | 合計 |
|---|---|---|---|
| 令和2年 | 6,801人 | 4,490人 | 11,291人 |
| 令和3年 | 5,321人 | 3,630人 | 8,951人 |
| 令和4年 | 6,645人 | 4,909人 | 11,554人 |
| 令和5年 | 8,096人 | 5,810人 | 13,906人 |
| 令和6年 | 8,277人 | 5,913人 | 14,190人 |
※東京消防庁「命に関わることもある『急性アルコール中毒』~正しいお酒の飲み方で、楽しい時間を~」(2025年12月15日更新)より。東京消防庁管内の数値です。
月別では12月が最も多い
令和6年の月別の数を見ると、12月が1,451人で最も多く、次いで7月の1,377人でした。東京消防庁は、気温が高く汗をかく時期と、冬の忘年会シーズンに搬送が多くなり、ほかの月は横ばいだと説明しています。
| 月 | 搬送人員 | 月 | 搬送人員 |
|---|---|---|---|
| 1月 | 1,014人 | 7月 | 1,377人 |
| 2月 | 1,007人 | 8月 | 1,239人 |
| 3月 | 1,209人 | 9月 | 1,135人 |
| 4月 | 1,143人 | 10月 | 1,054人 |
| 5月 | 1,201人 | 11月 | 1,099人 |
| 6月 | 1,261人 | 12月 | 1,451人 |
※東京消防庁の同ページ「表1 月別の急性アルコール中毒による救急搬送人員(令和6年中)」のグラフから読み取った数値です(12か月の合計は14,190人)。
年代別では20代が飛び抜けて多い
年代別では、男女ともに20歳代が飛び抜けて多く、6,668人と全体の半分近くを占めています。東京消防庁は、経験が浅く自分の適量が分からないまま飲みすぎてしまうことなどが理由として考えられるとし、一緒に飲んでいる周りの人も節度ある飲酒に注意を払うことが重要だとしています。60代以上も2,144人と、若い人だけの問題ではありません。
| 年代 | 搬送人員(男女計) |
|---|---|
| 20代未満 | 464人 |
| 20代 | 6,668人 |
| 30代 | 2,277人 |
| 40代 | 1,244人 |
| 50代 | 1,393人 |
| 60代以上 | 2,144人 |
※東京消防庁の同ページ「表2 年代別の急性アルコール中毒による救急搬送人員(令和6年中)」のグラフから読み取った数値です(合計14,190人)。
重症以上は27人。「たかがお酒、されどお酒」
令和6年に搬送された人のけがや病気の程度は、重症以上(生命の危険が強いと認められるもの)が27人、中等症が3,717人、軽症が10,446人でした。東京消防庁は「アルコールは、摂取量によっては死亡することもあります」と注意を呼びかけています。また、「私は大丈夫」と自信があっても、その日の体調や環境によって急性アルコール中毒になることがあるとしています。
12月がいちばん多くて、20代が半分近く……。新人さんや若い人が多い席は、特に気をつけないといけないですね。
そうだ。お酒の席には、たいてい一緒に飲んでいる人がいる。周りが介抱のしかたを知っていれば、異変に早く気づいて動けるんだ。
急性アルコール中毒とは|なぜ命に関わるのか
厚生労働省の健康情報サイト「e-ヘルスネット」は、急性アルコール中毒をアルコールによる一時的な意識障害(酩酊)と説明しています。意識のレベルが下がり、嘔吐や呼吸の悪化などで危険な状態になることがあります。
血中アルコール濃度と酔いの段階
| 血中アルコール濃度 | 段階 | 状態 |
|---|---|---|
| 0.02〜0.1% | ほろ酔い | 気分がほぐれる、ほろ酔いの状態 |
| 0.3%以上 | 泥酔期 | 意識がもうろうとする |
| 0.4%以上 | 昏睡期 | 昏睡状態。命の危険がある |
※厚生労働省 e-ヘルスネット「急性アルコール中毒」より。どこからが急性アルコール中毒という明確な線はないとされています。
e-ヘルスネットによると、泥酔以上になると意識の低下、嘔吐、血圧の低下、呼吸が遅くなるなどの症状が出ます。
命に関わる4つの危険
⚠️ 急性アルコール中毒の主な危険(e-ヘルスネット)
- 吐いた物による窒息:吐いた物がのどに詰まり、窒息して亡くなることがある
- 呼吸・循環の抑制:血中アルコール濃度が高くなると、呼吸や血液の循環をつかさどる中枢の働きが抑えられる
- けが:転倒・転落、電車や車にはねられる、海や川でおぼれる など
- トラブル:泥酔した状態での行動が、思わぬトラブルにつながる
なりやすい人・なりやすい飲み方
e-ヘルスネットは、若い人・女性・高齢者、そして飲むとすぐ顔が赤くなる体質の人(アルコールの分解が遅い)は特に注意が必要だとしています。若い人は自分の適量を知らず、お酒への強さ(耐性)も低いためです。
飲み方では、短時間にたくさん飲む「イッキ飲み」が危険です。広島県は、短時間に大量のアルコールをとると肝臓での分解が追いつかず、血中アルコール濃度が急激に高まり、中枢神経や呼吸中枢がまひして急性アルコール中毒になる可能性があると説明しています。
すぐに119番を呼ぶべきサイン
酔いつぶれた人を前にすると、「大げさかな」「本人が嫌がるかも」と迷いがちです。しかし、次のような様子があるときは、ためらわずに救急車を呼んでください。
🚑 こんなときはすぐ救急車(119番)
- 揺すって呼びかけても反応しない(e-ヘルスネット・かすみがうら市)
- 大いびきをかいていて、痛みの刺激にも反応しない(e-ヘルスネット)
- 体が冷たい・全身が冷えきっている(e-ヘルスネット・かすみがうら市)
- 呼吸が不安定・呼吸がおかしい(e-ヘルスネット・かすみがうら市)
- 倒れて口から泡を吹いている(e-ヘルスネット)
- 大量の血や食べ物を吐いている(かすみがうら市)
- 転んだり階段から落ちたりして強い衝撃を受けた(消防庁「救急車を上手に使いましょう」)
消防庁の「救急車を上手に使いましょう」(令和7年12月)でも、意識がない(返事がない)、またはおかしい(もうろうとしている)、けいれんが止まらない、冷や汗を伴うような強い吐き気などは、ためらわずに119番に通報してほしい症状として挙げられています。
お酒の席では、「酔っているだけ」なのか「危ない状態」なのかを見た目で判断するのは難しいものです。e-ヘルスネットも、どこからが急性アルコール中毒という明確な線はないとしています。迷う時間があるなら、まず119番と考えておきましょう。
119番で伝えること
消防庁は、119番につながったら次の順に伝えるよう案内しています。
- 「救急です」と伝える
- 住所を市区町村から伝える。お店などで住所が分からなければ、店名や近くの目印を伝える
- 誰が、どうして、どうなったかを簡潔に。分かる範囲で意識や呼吸の有無も伝える
- 年齢(分からなければ「20代」などおおよそで)
- 通報した人の名前と連絡先
緊急度が高いと判断された場合は、質問の途中でも救急車が出動することがあります(消防庁)。
周りに人がいるときは、119番に電話をする人と、介抱を続ける人に分かれ、倒れた人から目を離さないようにしましょう。
住所が分からないときは、お店の名前や近くの目印を伝えればいいんですね。
そうだ。救急車を呼ぶ目安は救急車を呼ぶか迷ったらでもくわしくまとめている。家族とも共有しておこう。
酔いつぶれた人の介抱の手順
119番を呼んだときも、救急車を呼ぶほどではないと判断したときも、介抱の基本は同じです。東京消防庁・e-ヘルスネット・自治体の資料に書かれている内容を、順番に整理しました。
1. 一人にしない。必ず誰かが付き添う
e-ヘルスネットは、酔いつぶれた人を決して一人にしないよう呼びかけています。かすみがうら市も「1人にせず、誰かが必ず付き添う」としています。東京消防庁は、酔いがさめるまで付き添うなど、目を離さないよう案内しています。
「寝ているだけだから」と別の部屋やトイレに一人で残したり、タクシーに一人で乗せて帰したりすると、吐いた物で窒息したり、急に呼吸が悪くなったりしても誰も気づけません。e-ヘルスネットは、転倒・転落や、電車・車にはねられる事故の危険も挙げています。
2. 衣服をゆるめる
ネクタイやベルトをしている場合は外し、衣服をゆるめて楽にさせます(かすみがうら市・e-ヘルスネット)。
3. 横向きに寝かせる(回復体位)
吐いた物による窒息を防ぐため、横向きに寝かせます(e-ヘルスネット)。くわしいやり方は次の章で説明します。
4. 毛布や上着で保温する
e-ヘルスネットは体温の低下を防ぐため、毛布などをかけるよう案内しています。かすみがうら市も「上衣や毛布などをかけて保温しましょう」としています。
5. 呼吸を時々確認する
かすみがうら市は、呼吸をしているか、脈があるかを時々確認するよう呼びかけています。e-ヘルスネットのサインのように、呼吸が不安定になった、呼びかけに反応しなくなった、体が冷たくなったなどの変化があれば、すぐ119番です。
6. 吐いたときは口の中の物を取り除く
東京消防庁は、嘔吐したときは口の中から吐いた物をかき出し、のどに詰まらせないよう案内しています。かすみがうら市も、吐いた物をよく拭き取るよう呼びかけています。吐きそうなときは抱き起こさず、横向きのまま吐かせます(e-ヘルスネット・常陸大宮市消防本部)。
7. 意識があるときだけ水分を
かすみがうら市は、意識がある場合は水やお茶、スポーツドリンクなどを飲ませるよう案内しています。意識がもうろうとしているときに無理に飲ませるのはやめ、呼吸と様子の確認を優先しましょう。
普段どおりの呼吸がないときは心肺蘇生を
東京消防庁は、生命に直接関係する救命手当が優先で、心肺蘇生を覚えておくよう呼びかけています。反応がなく、普段どおりの呼吸もない場合は、すぐ119番に通報し、心肺蘇生が必要になります。手順は心肺蘇生(CPR)とAEDの使い方で確認しておきましょう。
回復体位のとり方|仰向けで寝かせてはいけない理由
東京消防庁は、意識はないものの、普段どおりの呼吸がある場合は「回復体位」をとらせるよう案内しています。
なぜ仰向けは危ないのか
十分な呼吸をしていても、意識がないまま仰向けで寝ていると、あごや舌の筋肉がゆるんで舌の付け根がのどに落ち込み(舌根沈下)、空気の通り道がふさがることがあります。また、意識がない状態で吐くと、吐いた物がのどに詰まって窒息する危険があります(東京消防庁)。
✅ 回復体位のポイント(東京消防庁・かすみがうら市)
- 体を横向きにする
- 頭を反らせて空気の通り道(気道)を確保する。下あごを前に出すようにする
- 吐いても自然に流れ出るよう、口元を床に向ける
- 長い時間この姿勢にするときは、約30分おきに反対向きにする(下になった側の血流が悪くなるため)
- 横向きにしたあともそばを離れず、呼吸を時々確認する
お店の座敷やソファ、自宅の床など、寝かせる場所は平らで、落ちたり転がったりしない所を選びましょう。毛布や上着をかけて保温することも忘れずに。
回復体位は、あくまで普段どおりの呼吸がある人のための姿勢です。呼吸が不安定、大いびきで痛みの刺激に反応しない、揺すって呼びかけても反応しないといった場合は、回復体位にして様子を見るのではなく、すぐ119番です。
横向きにして、口を床のほうへ向けるんですね。30分ごとに向きを変えるのは知りませんでした。
長い時間同じ向きだと、下になった側の血のめぐりが悪くなるからな。向きを変えるときも、呼吸の様子をよく見るんだ。
やってはいけないこと|よかれと思ってが危ない
介抱する側が「楽にしてあげよう」と思ってしたことが、かえって危険につながることがあります。公的機関の資料で注意されているものをまとめました。
⚠️ 酔いつぶれた人にしてはいけないこと
- 一人にする・寝かせて放置する:吐いた物の窒息や呼吸の悪化に気づけない。酔いがさめるまで付き添う(東京消防庁・e-ヘルスネット)
- 無理に吐かせる:意識がない人や意識が低下している人に吐かせると、吐いた物が逆流して気道をふさぐおそれ(e-ヘルスネット)。自分で吐けない場合は無理に吐かせない(かすみがうら市)
- 吐きそうな人を抱き起こす:抱き起こさず、横向きのまま吐かせる(e-ヘルスネット・常陸大宮市消防本部)
- 意識がない人を仰向けのまま寝かせる:舌の付け根が落ち込んだり、吐いた物が詰まったりして窒息のおそれ(東京消防庁)
- 冷えたまま寝かせておく:体温の低下を防ぐため毛布などで保温する(e-ヘルスネット・かすみがうら市)
- さらに飲ませる・飲酒を強いる:飲酒の無理強いはしない(東京消防庁・かすみがうら市)
冷たいシャワーや水をかけるのは?
「冷たい水をかければ目が覚める」と考える人もいますが、今回確認した東京消防庁・e-ヘルスネット・自治体の資料には、冷水シャワーについての記載はありませんでした。一方で、これらの資料では体温の低下を防ぐため、毛布などで保温することがすすめられています。体を冷やすような対応はせず、保温と付き添い、呼吸の確認を優先しましょう。
「寝れば治る」は危ない思い込み
酔いつぶれて静かになると、つい「寝たから大丈夫」と安心しがちです。しかし、e-ヘルスネットが挙げる大いびきで痛みに反応しない状態は、すぐに救急車を呼ぶべきサインのひとつです。いびきをかいて寝ているように見えても、揺すったり呼びかけたりして反応するかを確かめましょう。
吐かせたほうがスッキリすると思っていました。意識がはっきりしない人に吐かせるのは逆に危ないんですね。
そうだ。吐いた物が気道に戻ってしまうおそれがある。吐きそうなら横向きのまま、口の中の物を取り除く。これを覚えておこう。
救急車を呼ぶか迷ったら|#7119とQ助
「呼びかけには反応するけれど、ぐったりしている」「このまま様子を見ていいのか分からない」というときは、救急相談の窓口を使えます。
| 相談先 | こんなとき | ポイント |
|---|---|---|
| 119番 | 反応がない、呼吸がおかしい、体が冷たい、泡を吹いている、大量に吐いている など | 迷わず通報。「救急です」→住所→誰がどうしてどうなったか→年齢→名前と連絡先 |
| #7119 (救急安心センター事業) |
救急車を呼ぶか、すぐ病院に行くべきか迷うとき | 医師・看護師・救急救命士が電話で助言。緊急性が高ければ119番へ転送など。全国42地域で実施。受付時間は地域によって違う |
| Q助 (消防庁の救急受診アプリ) |
スマホで緊急度を確かめたいとき | 画面で症状を選ぶと、緊急度に応じた対応が表示される。無料 |
※消防庁「救急安心センター事業(♯7119)ってナニ?」「救急車を上手に使いましょう」(令和7年12月)より。
#7119は、地域によって24時間受け付けている所もあれば、夜間だけの所もあります。また、#7119以外の番号で救急電話相談を行っている地域もあります(消防庁)。忘年会の前に、自分の地域の番号と受付時間を確認しておくと安心です。
ただし、相談窓口は「迷ったとき」のためのものです。この記事で紹介した危ないサインがあるときは、相談より先に119番に通報してください。年末年始に開いている医療機関の探し方は、年末年始の急な発熱・けが、どこに相談?でまとめています。
救急車が来たら
消防庁は、救急車を呼んだときに用意するものとして、マイナ保険証または資格確認書、診察券、お金、靴、普段飲んでいる薬・お薬手帳を挙げています。飲み会の場では、本人の荷物(財布やスマホ)をまとめておき、付き添う人を決めておきましょう。
忘年会・新年会でできる予防|イッキ飲み・アルハラをなくす
いちばん大切なのは、急性アルコール中毒にならない・させないことです。東京消防庁と自治体が呼びかけている注意点をまとめました。
✅ 飲む人・周りの人が気をつけること
- 自分の適量を知り、その日の体調にも注意する(東京消防庁)
- 短時間にたくさん飲む「イッキ飲み」はしない(東京消防庁・かすみがうら市)
- お酒が飲めない体質の人は、「お酒が飲めない体質です」と事前に伝えておく(東京消防庁・かすみがうら市)
- 飲酒の無理強いはしない・させない(東京消防庁・かすみがうら市)
- 周りの人は、酔った人に付き添い、一人にしない(東京消防庁)
- 酔った人が吐いたときは、吐いた物がのどに詰まらないよう注意する(東京消防庁)
アルハラ(アルコール・ハラスメント)とは
広島県は、アルハラを「飲酒の強要など、お酒にまつわるいやがらせや人権侵害のこと」と説明し、肉体的・精神的に大きなダメージを与え、最悪の場合は人の命を奪ってしまうこともあるとしています。
e-ヘルスネットによると、イッキ飲みは大学や新人歓迎の場などでいまも習慣として残っていて、先輩や同僚に飲まされるケースが多いとされています。健康を害すると知りながら飲ませ、急性アルコール中毒で死亡させた場合は、刑法の傷害致死罪に問われる可能性もあると説明しています。
幹事や周りの人ができること
東京消防庁のデータでは、搬送された人の半数近くが20代でした。新人や若い人が参加する会では、幹事や周りの人が次のような点を意識しておくと、事故を防ぎやすくなります。
- イッキ飲みをあおるコールや、罰ゲームとしての飲酒をしない・させない
- 飲めない人、飲まない人が気兼ねなく断れる雰囲気をつくる(ソフトドリンクを用意する)
- ペースが速い人、顔色が悪い人、口数が急に減った人に声をかける
- 酔いつぶれた人を一人で帰さない。付き添う人を決める
- 会場の住所(店名)と、地域の#7119の番号をあらかじめ確認しておく
なお、飲酒運転や翌日の二日酔いはこの記事の対象外です。お酒を飲んだら運転しないこと、翌日も体調がおかしいときは医療機関に相談することを心がけてください。
飲めない人が先に伝えておく、周りは無理強いしない。当たり前のことですけど、宴会の空気だと難しいときもありますよね。
だからこそ、幹事や先輩がひと言「無理しなくていい」と言うだけで変わるんだ。それも立派な事故防止だ。
よくある勘違いと注意点
⚠️ 忘年会の前にチェック
- 「寝かせておけば大丈夫」:一人にせず、酔いがさめるまで付き添う(東京消防庁)
- 「仰向けで楽にさせる」:意識がないなら回復体位(横向き)。仰向けは窒息のおそれ(東京消防庁)
- 「吐かせればスッキリする」:無理に吐かせない。吐物が逆流して気道をふさぐおそれ(e-ヘルスネット)
- 「いびきをかいているから寝ているだけ」:大いびきで痛みに反応しないのは救急車のサイン(e-ヘルスネット)
- 「タクシーに乗せて一人で帰せば安心」:一人にしない。周りの人が付き添う(東京消防庁・e-ヘルスネット)
- 「若いから大丈夫」:搬送は20代が最多。体調や環境で誰でもなりうる(東京消防庁)
- 「救急車を呼ぶのは大げさ」:反応がない・呼吸がおかしいなどは迷わず119番。迷ったら#7119(消防庁)
よくある質問
酔いつぶれた人がいたら、救急車を呼ぶ目安は?
厚生労働省のe-ヘルスネットは、大いびきをかいて痛みの刺激に反応しない、揺すって呼びかけても反応しない、体が冷たい、倒れて口から泡を吹いている、呼吸が不安定、といった場合はすぐに救急車を呼ぶよう案内しています。かすみがうら市は、大量の血や食べ物を吐いている場合も挙げています。迷うときは#7119(実施地域)に相談できますが、危ないサインがあれば先に119番です。
寝てしまったら、そのまま寝かせておいていいですか?
一人にせず、酔いがさめるまで付き添ってください(東京消防庁)。意識はないが普段どおりの呼吸がある場合は、横向きの回復体位にし、口元を床に向けます。長時間になるときは約30分おきに反対向きにします。呼吸や脈を時々確認し、様子が変わったらすぐ119番です。
吐かせたほうが楽になりますか?
e-ヘルスネットは、意識がない人や意識が低下している人に無理に吐かせないよう注意しています。吐いた物が逆流して気道をふさぐおそれがあるためです。吐きそうなときは抱き起こさず、横向きのまま吐かせ、口の中の吐いた物を取り除きます(東京消防庁)。
水を飲ませてもいいですか?
かすみがうら市は、意識がある場合は水やお茶、スポーツドリンクなどを飲ませるよう案内しています。意識がもうろうとしているときは無理に飲ませず、横向きに寝かせて呼吸の確認を優先し、心配なときは119番や#7119に相談してください。
急性アルコール中毒で救急搬送される人はどのくらいいますか?
東京消防庁によると、東京消防庁管内では令和6年に14,190人が急性アルコール中毒で救急搬送されました。月別では12月が1,451人で最も多く、年代別では20代が6,668人で飛び抜けて多くなっています。重症以上は27人でした。
イッキ飲みをさせると罪になることはありますか?
e-ヘルスネットによると、健康を害すると知りながら飲ませ、急性アルコール中毒で死亡させた場合は、刑法の傷害致死罪に問われる可能性があります。広島県は、飲酒の強要などお酒にまつわるいやがらせをアルハラ(アルコール・ハラスメント)としています。
反応がない・呼吸がおかしい・体が冷たいときはすぐ119番。それ以外も一人にしないで、横向きに寝かせて保温。無理に吐かせない。迷ったら#7119ですね!
そのとおりだ。そして、イッキ飲みや無理強いをしないこと。楽しい忘年会にするために、周りの一人ひとりができることだ。
まとめ|「一人にしない・横向き・迷ったら119番」
東京消防庁管内では、急性アルコール中毒で令和6年に14,190人が救急搬送され、12月が最も多く、20代が半数近くを占めています。忘年会・新年会のシーズンは、誰の身近でも起こりうると考えておきましょう。
酔いつぶれた人がいたら、一人にせず付き添い、衣服をゆるめて毛布などで保温します。意識がなくても普段どおりの呼吸があれば回復体位(横向き、口元を床に向ける)にし、無理に吐かせないこと。揺すっても反応しない、大いびきで痛みに反応しない、体が冷たい、呼吸がおかしい、泡を吹いているときは、迷わず119番です。迷ったときは#7119や「Q助」を使いましょう。そして何より、イッキ飲みや飲酒の無理強いをしない・させないことが、いちばんの予防です。



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