本記事はAIツールを活用して作成・編集されています。内容はもしもナビ編集部が確認していますが、緊急時は必ず公式窓口(119・#7119・自治体等)の案内を優先してください。
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財布を開けたら、あるはずのマイナンバーカードがない。カバンごと盗まれた。引き出しに入れていたはずなのに見つからない――。いま、心臓がドキドキしていると思います。「マイナンバーが他人に知られたら、口座からお金を抜かれるのでは」「病院にかかれなくなるのでは」「何億もの借金を背負わされるのでは」。ネットにはそういう怖い話が溢れていますが、まず落ち着いてください。やるべきことは3つだけで、そのうち最初の1つは、いま深夜3時でも、正月三が日でも、電話1本で完了します。
この記事は、マイナンバーカードをなくした・盗まれたと気づいた瞬間から、再交付されたカードを受け取るまでの全工程を、時系列で追えるように書いています。あわせて、多くの人が一番怖がっている「拾った人に何をされるのか」を、脅すのでも安心させすぎるのでもなく、実際にできることとできないことに分けて正直に整理しました。健康保険証として使っていた方向けに、再交付までの間に病院にかかる方法も書いています。
マイナンバーカードって、なくすと一番ヤバいやつですよね……? 全部の情報が紐づいてるって聞いたことがあります。
落ち着け、モモ。まず結論から言うぞ。①電話1本で止める ②警察に届ける ③役所で再交付。この順番だ。そして「全部の情報が紐づいている」は誤解だ。カードのICチップに税や年金や病歴は入っていない。詳しくは後で解説するが、いまは①だけやれ。番号は0120-95-0178、24時間365日つながる。
まず最初にやること|この3つを上から順に
細かい話は後で読めば大丈夫です。まずは以下の3つを、この順番で進めてください。順番には意味があります。①を最初にやることで、その後に何が起きても「止めたあとの出来事」になるからです。
🚨 いますぐやること
- ①一時利用停止の電話をかける
マイナンバー総合フリーダイヤル 0120-95-0178 → 音声ガイダンスで「2番」。一時利用停止は24時間365日受付。深夜・早朝・年末年始でもつながります。 - ②警察に遺失届(盗難なら盗難届)を出す
交番でも警察署でも構いません。受理番号を必ずメモして持ち帰ってください。役所の再交付手続きで求められます。 - ③市区町村の窓口で再交付を申請する
住民票のある市区町村。顔写真・本人確認書類・手数料を持って。紛失による再交付なら特急発行(原則1週間)が使える可能性があります。
この3つのうち、時間との勝負なのは①だけです。②と③は今日中でなくても構いません(③には期限があるので後述します)。夜中に気づいたなら、①だけやって寝てください。それで被害は事実上止まります。
時系列でやることの一覧
「いつまでに何をすればいいのか」を表にまとめました。焦って全部を今日やろうとする必要はありません。
| タイミング | やること | 所要時間 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 気づいた直後(0分) | 0120-95-0178に電話して一時利用停止 | 5〜10分 | 24時間365日受付。混雑時は待つことも |
| 直後〜当日 | スマホに電子証明書を載せていた人は、その停止も同時に依頼 | 同じ電話内 | 同じ2番で受け付けます |
| 直後〜当日 | 心当たりの場所に連絡(店・駅・タクシー会社など) | — | 見つかることもかなり多い |
| 当日〜数日以内 | 警察に遺失届/盗難届を提出、受理番号を控える | 15〜30分 | 交番でOK。番号は絶対に控える |
| 数日以内 | 市区町村窓口で紛失届+再交付申請 | 30〜60分 | 顔写真・本人確認書類・手数料が必要 |
| 事由発生から30日以内 | 特急発行を使いたい場合は、この期限内に窓口申請 | — | 過ぎると通常発行に。相談は可能 |
| 再交付までの間 | 保険証として使っていた人は資格確認書の交付申請 | — | 医療費10割負担を避けるため |
| 約1週間〜2、3か月後 | 新しいカードを受け取る | — | 特急発行なら原則1週間、通常は自治体差が大きい |
| もし見つかったら | 一時停止の解除、または発見したカードの返納 | — | 解除は窓口で本人がカードを持参 |
②と③は今日じゃなくていいんですね。ちょっとホッとしました。
そうだ。①さえ済ませれば、電子証明書としての機能は死ぬ。あとは書類仕事だ。ただし②の警察は、早いほうがいい。落とし物として届いていれば、その場で「見つかりました」と言われることもあるからな。
ステップ1|一時利用停止(電話1本・24時間365日)
マイナンバーカードの紛失対応で、最も重要かつ最も簡単なのがこれです。国が用意している専用のコールセンターに電話して、「カードをなくしたので止めてください」と伝えるだけ。ここが済めば、カードのICチップに入っている電子証明書の機能が停止し、オンラインでの本人確認やコンビニ交付といった「電子的な悪用」の道はふさがれます。
かける番号と受付時間
| 電話番号(無料) | 0120-95-0178(マイナンバー総合フリーダイヤル) |
|---|---|
| 音声ガイダンス | 「2番」を選択(カード・スマホ用電子証明書の紛失/盗難) |
| 一時利用停止の受付時間 | 24時間365日(深夜・早朝・土日祝・年末年始も可) |
| その他の問い合わせの受付 | 平日9:30〜20:00/土日祝9:30〜17:30(メニューにより異なる) |
| IP電話から | 050-3818-1250(有料) |
| 外国語対応 | 0120-0178-27(紛失・盗難対応)ほか。英語・中国語・韓国語・スペイン語・ポルトガル語・ベトナム語・タイ語・インドネシア語・タガログ語・ネパール語などに対応 |
| 聴覚に障害のある方 | FAXでの受付窓口が用意されています |
「24時間365日」と明記されているのは一時利用停止の受付だけです。同じフリーダイヤルでも、制度の質問やマイナポータルの操作案内といった他のメニューには受付時間があります。深夜にかけて「ただいまの時間は受け付けておりません」と言われたら、ガイダンスの選択を間違えている可能性が高いので、いったん切って2番を選び直してください。
電話で聞かれること(マイナンバーがわからなくても大丈夫)
ここが一番の不安どころだと思います。「カードがないのに、カードに書いてある番号を聞かれたら詰むのでは?」と。結論から言うと、マイナンバー(12桁)を覚えていなくても手続きできます。オペレーターは本人確認のために複数の情報を組み合わせて照合するので、以下が答えられれば通常は問題ありません。
- 氏名(フリガナも)
- 生年月日
- 住所(住民票のある住所。引っ越し直後なら旧住所も)
- 性別
- 連絡先の電話番号
- (わかれば)マイナンバー12桁、カードの有効期限
- 紛失した状況(いつ・どこで・盗難か置き忘れか)
マイナンバーは、住民票の写し(マイナンバー記載あり)や、過去に届いた通知カード、勤務先に提出した書類の控えなどに載っていることがあります。ただし探すために電話を後回しにするのは本末転倒です。わからないまま、まず電話してください。
一時利用停止をすると、何が止まるのか
| 機能 | 一時停止後の状態 |
|---|---|
| 署名用電子証明書(e-Tax、オンライン申請、口座開設のオンライン本人確認など) | 使えなくなる |
| 利用者証明用電子証明書(マイナポータルへのログイン、コンビニ交付など) | 使えなくなる |
| コンビニでの住民票・印鑑証明などの取得 | 使えなくなる |
| マイナ保険証としてのオンライン資格確認 | 使えなくなる |
| スマホ用電子証明書(同時に停止を依頼した場合) | 使えなくなる |
| 券面(表面・裏面)に印字された文字情報 | 止められない(紙に書いてある情報と同じで、消せない) |
| 顔写真 | 止められない |
最後の2行が重要です。一時利用停止は「電子的な機能」を止める措置であって、カードの券面に書かれている情報そのものを消す魔法ではありません。氏名・住所・生年月日・性別・顔写真・マイナンバーは、拾った人の目に見えたままです。ここをどう考えるかは、後述の「落としたカードは悪用されるのか」の章で詳しく扱います。
⚠️ ここは注意
- 一時停止は電子証明書の機能を止めるもの。券面情報は止められない
- 停止しても再交付申請は別途必要。電話だけでは新しいカードは来ない
- 停止中はマイナポータルもコンビニ交付も使えない。確定申告の期限などが近い人は要注意
- 混雑時間帯(平日の朝・夕)はつながりにくいことがある。深夜のほうがすぐつながることも
電話したら、その場で「止まりました」って言ってもらえるんですか?
その場で受付は完了する。オペレーターに「受付番号」や「受付日時」を言われたら、必ずメモしておけ。あとで役所で聞かれることがある。それと、電話が終わったらスマホのメモに「何時何分に停止依頼済み」と書いておく。あとで自分を守る記録になるぞ。
ステップ2|警察に届け出る(遺失届と盗難届の違い)
電話が済んだら、次は警察です。「たかがカード1枚で警察に行くのは大げさでは」と思うかもしれませんが、これは必要な手続きです。理由は2つあります。1つは、拾得物として届けられたときに連絡が来るようにするため。もう1つは、再交付申請の際に「なくしたこと」を証明する必要があるからです。
遺失届と盗難届はどう違うのか
| 遺失届(遺失物届) | 盗難届(被害届) | |
|---|---|---|
| どんなとき | 落とした・置き忘れた・どこかに紛れた | スリ・空き巣・車上荒らし・ひったくりなど、盗まれた |
| 扱い | 落とし物として登録される | 犯罪被害として受理される |
| 出す場所 | 交番・警察署・都道府県警のオンライン窓口 | 原則として警察署(交番から案内されることも) |
| もらえるもの | 受理番号 | 受理番号 |
| 所要時間の目安 | 10〜20分 | 30分〜1時間程度(事情聴取があるため) |
| 注意点 | 「たぶん落とした」でも出せる | 盗まれた確信がないのに盗難届を出すのは避ける |
迷ったら遺失届で構いません。カバンごと盗まれた、部屋を荒らされた、財布をすられたといった明確な被害があるときは盗難届にしてください。盗難届のほうが「重い」ぶん、クレジットカードの不正利用補償や、他の被害の立証にも使えます。逆に、単に置き忘れた可能性が高いのに盗難届を出すと、警察の捜査資源を使わせることになるので、正直に状況を伝えて判断してもらうのが一番です。
交番でもいいのか
遺失届なら交番で問題ありません。近所の交番に行けば、その場で書式を出してくれます。深夜でも交番には警察官がいるので受け付けてもらえますが、混雑や巡回で不在のこともあるので、急がないなら翌朝でも構いません。都道府県警によっては遺失届のオンライン受付を用意しているところもありますが、受理番号の発行タイミングや、役所で使えるかどうかは地域差があります。役所の再交付を急ぐなら、対面で出して受理番号をその場でもらうのが確実です。
受理番号がなぜ重要なのか
受理番号は、「あなたが確かに警察に届け出た」ことの証明書番号です。市区町村の窓口では、紛失によるカードの廃止手続き+再交付申請を行いますが、その際に「紛失したことを証明する書類」として受理番号(または受理番号が書かれた受領書)を求められる自治体が多くあります。自治体によっては「必要な場合があります」という緩い表現のところもありますが、持っていて損はまったくありません。
✅ ここが良い
- 受理番号があれば、役所の再交付手続きがスムーズに進む
- 拾得物として警察に届いた場合、本人に連絡が来る
- 万一、券面情報を使ったなりすまし被害が起きたときに、「いつから手元になかったか」を客観的に示せる
- 同時になくした運転免許証・クレジットカード・キャッシュカードなども、まとめて1つの届出に記載できる
財布ごと落とした場合は、マイナンバーカードだけでなく中に入っていたものを全部リストにして届け出てください。あとから「あれも入っていた」と追加するより、最初にまとめたほうが確実です。財布ごと落としたときの全体の動き方は、財布を落としたときの対処ガイドで詳しく解説しています。
受理番号ってどこにメモればいいんでしょう。紙をなくしそうで……。
紙の受領書はもらったら写真を撮れ。そしてスマホのメモにも数字で打ち込んでおく。紙・写真・テキストの3か所だ。役所の窓口で「番号わかりません」となると、もう一度警察に行くはめになる。
ステップ3|再交付を申請する(窓口・書類・手数料・日数)
電話と警察が済んだら、住民票のある市区町村の窓口へ行きます。ここでやることは実質2つ、なくしたカードの廃止(紛失届)と新しいカードの交付申請です。多くの自治体では同じ窓口でまとめて処理してくれます。
どこに行けばいいか
原則として住民票のある市区町村の窓口です。市役所・区役所の市民課/住民課、あるいは出張所・支所・マイナンバーカードセンターなど。自治体によって受付場所が限定されている(本庁のみ、指定の数か所のみ)ことがあるので、行く前に必ず自治体のホームページか電話で確認してください。とくに特急発行を使いたい場合は、対応窓口が限られる自治体があります。
持っていくもの
| 持ち物 | 詳細 | 注意 |
|---|---|---|
| 本人確認書類 | 運転免許証・パスポート・在留カードなど顔写真付き1点。なければ健康保険の資格確認書+年金手帳+社員証など2点 | マイナンバーカードをなくしているので、代わりの証明が要る |
| 顔写真 | 縦4.5cm×横3.5cm、最近6か月以内に撮影、正面・無帽・無背景 | 窓口で撮影してくれる自治体もある。事前確認を |
| 警察の受理番号 | 遺失届/盗難届の受理番号、または受領書 | 自治体によっては必須 |
| 再交付手数料 | 現金(自治体により電子決済可) | 後述の金額を参照 |
| 印鑑 | 自治体によっては不要 | 念のため持参が無難 |
| 暗証番号のメモ | 新しく設定する数字を考えておく | その場で決めさせられます |
| (代理人の場合)委任状など | 本人が行けない理由の証明も必要 | ハードルが高いので原則本人が行く |
手数料はいくらか
紛失・盗難など本人の責任による再交付は有料です。全国的な標準額は以下のとおりですが、金額の設定や免除の運用は自治体の条例によるため、お住まいの市区町村で必ず確認してください。
| ケース | 手数料の目安 | 内訳 |
|---|---|---|
| 通常の再交付(電子証明書あり) | 1,000円 | カード800円+電子証明書200円 |
| 通常の再交付(電子証明書不要) | 800円 | カードのみ |
| 特急発行での再交付(電子証明書あり) | 2,000円 | カード1,800円+電子証明書200円 |
| 特急発行での再交付(電子証明書不要) | 1,800円 | カードのみ |
| 災害で焼失・流失した場合 | 無料になることが多い | り災証明書などで証明 |
| カードの不具合・追記欄満了など本人の責によらない場合 | 原則無料 | 自治体に確認 |
「電子証明書は要らないから800円で」という選択もできますが、マイナ保険証として使う・コンビニ交付を使う・e-Taxを使う人は電子証明書が必須です。200円をケチる理由はほぼありません。
再交付までにかかる日数
ここが最も自治体差の大きい部分です。通常の再交付は「申請から1か月程度」と案内する自治体もあれば、「2〜3か月程度」と案内する自治体もあります。カードは各自治体で作っているのではなく、地方公共団体情報システム機構(J-LIS)で一括製造しているため、全国の申請状況に左右されます。急いでいるなら、次の特急発行を検討してください。
特急発行(2024年12月2日開始)が使えるか
2024年12月2日から始まった制度で、原則1週間程度で自宅に郵送されるという、従来とは別ルートの発行方式です。紛失による再交付は、この制度の対象に含まれています。
| 開始 | 2024年(令和6年)12月2日 |
|---|---|
| 主な対象 | ①1歳未満の乳児 ②紛失・破損等による再交付 ③海外からの転入 ④券面の追記欄が満欄 ⑤本人の意思によらずカードが使えなくなった場合 など |
| 申請期限 | 対象となる事由が発生した日から30日以内に窓口で申請(やむを得ない事情があれば要相談) |
| 申請方法 | 住民票のある市区町村の窓口で本人が申請(オンライン申請では不可の自治体が中心。代理申請は原則不可) |
| 交付までの日数 | 原則1週間程度で自宅に到着。ただし「必ず1週間で届くことを保証する制度ではない」と国も明記 |
| 受け取り方法 | J-LISから転送不要の簡易書留で直接郵送。対面での受け取りが必要 |
| 手数料 | 紛失等による再交付は2,000円(電子証明書不要なら1,800円) |
| 必要書類 | 本人確認書類、交付申請書(窓口で配布)、暗証番号設定依頼書(窓口で配布)、顔写真 など |
⚠️ ここは注意
- 「30日以内」の期限がある。紛失に気づいてから1か月放置すると、原則として通常発行に戻る
- 手数料が通常の2倍(2,000円)。スピードを買う制度と割り切る
- 転送不要の簡易書留で届くため、郵便の転送手続き中の人や、日中まったく家にいない人は受け取りに苦労する(自治体窓口受取に切り替えられる場合あり)
- 15歳未満は法定代理人の同行が必要。代理人だけでの申請は原則不可
- 「必ず1週間」ではない。繁忙期はもっとかかることもある
2,000円払ってでも1週間で来るなら、そっちがいいですよね?
マイナ保険証として毎週病院に行く人、確定申告が迫っている人、転職や引っ越しの手続きが控えている人は、迷わず特急だ。逆に、当面カードを使う予定がなくて資格確認書も手元にあるなら、通常発行で1,000円に抑えてもいい。30日以内という縛りだけは覚えておけ。
落としたカードは悪用されるのか|正直なところを整理する
ここが、この記事を読んでいる方の一番の不安だと思います。ネット上には「マイナンバーが漏れたら人生終わり」という極端な話と、「顔写真付きだから絶対安全」という楽観論の両方があります。どちらも正確ではありません。できること・できないことを分けて、冷静に見ていきましょう。
前提:ICチップに何が入っていて、何が入っていないか
まず誤解を解いておきます。マイナンバーカードのICチップに記録されているのは、券面に書いてある情報(氏名・住所・生年月日・性別・マイナンバー・顔写真)と、公的個人認証の電子証明書です。総務省・自治体の説明でも一貫して、税や年金、病歴・診療情報といったプライバシー性の高い情報はICチップに入っていないとされています。
| よくある不安 | 実際のところ |
|---|---|
| ICチップに預金残高や年金記録が入っている | 入っていない。券面情報+電子証明書のみ |
| ICチップに病歴・薬歴が入っている | 入っていない。医療情報はオンライン資格確認のシステム側にあり、カードは「鍵」にすぎない |
| カードを読み取れば紐づく全情報が芋づる式に抜ける | 構造上できない。マイナンバーに紐づく情報は各機関が分散管理しており、一か所に集約されていない |
| マイナンバーを知られただけで口座からお金を抜かれる | できない。番号だけでは何の手続きもできない |
暗証番号なしでできること/できないこと
カードのICチップの機能を使うには、原則として暗証番号(パスワード)が必要です。しかも、間違え続けるとロックがかかります。
| 種類 | 桁数 | 用途 | ロックまで |
|---|---|---|---|
| 署名用電子証明書のパスワード | 6〜16桁の英数字 | e-Tax、オンラインでの契約・申請、口座開設のオンライン本人確認など | 5回間違えるとロック |
| 利用者証明用電子証明書の暗証番号 | 数字4桁 | マイナポータルへのログイン、コンビニ交付、マイナ保険証としての利用など | 3回間違えるとロック |
| 住民基本台帳用の暗証番号 | 数字4桁 | 転入・転出などの窓口手続き | 3回程度でロック |
| 券面事項入力補助用の暗証番号 | 数字4桁 | 券面情報の読み取り補助 | 3回程度でロック |
つまり、拾った人が電子的にカードを使おうとすると、数回の試行で自動的にロックされて詰みます。ロックの解除は本人が市区町村窓口に出向かないとできません。さらに、あなたが一時利用停止をかけていれば、そもそも電子証明書自体が機能しません。この二重の壁があるので、「拾ったカードでオンライン手続きを乗っ取る」は現実的に極めて難しいと言えます。
✅ ここが良い
- 一時利用停止をかければ、電子証明書は使えなくなる
- 暗証番号は署名用5回・利用者証明用3回でロック。総当たりは実質不可能
- ICチップに税・年金・医療情報は入っていない
- マイナンバーは「番号だけ」では何もできない。番号を使う手続きは必ず本人確認とセット
- 顔写真付きなので、対面でのなりすましは容易ではない
それでも残るリスク:券面情報という「紙の弱点」
安心材料を並べましたが、正直に書かなければならない部分があります。電子的には守られていても、券面に印字された情報は守られていません。拾った人は、カードを見るだけで以下を知ることができます。
- あなたの氏名
- あなたの住所(=家の場所が特定される)
- あなたの生年月日
- あなたの性別
- あなたの顔
- あなたのマイナンバー12桁(裏面)
これは、身分証を1枚まるごと他人に渡したのと同じ状態です。悪用の型としては、電子的な攻撃よりもアナログな手口のほうが現実的です。
| 悪用の型 | 現実性 | 対策・考え方 |
|---|---|---|
| 顔が似ている人による対面のなりすまし(携帯契約、レンタル、金融) | 低〜中。写真照合は人間の目に依存するため、絶対ではない | 一時停止+警察届出で「いつから手元になかったか」を残す |
| 券面情報を使ったフィッシング・詐欺電話(氏名・住所・生年月日を言い当てて信用させる) | 中〜高。情報が揃っているぶん、詐欺の説得力が上がる | 役所・警察・銀行を名乗る電話に警戒。折り返しは自分で番号を調べてかける |
| コピーを使った本人確認書類の悪用(郵送・オンラインでの契約申込) | 低〜中。事業者側の確認精度に依存 | 不審な郵便物・請求書が届いたらすぐ確認 |
| コンビニ交付で住民票を取られる | ほぼ不可能。数字4桁の暗証番号が必要で3回でロック。一時停止でも遮断 | 一時停止で完全にふさげる |
| e-Taxで偽の申告をされる | ほぼ不可能。署名用パスワード(英数字6〜16桁)が必要 | 一時停止で完全にふさげる |
| 銀行口座から勝手に出金される | できない。カードは口座の鍵ではない | 公金受取口座も、変更にはマイナポータルへのログインが必要 |
| 勝手に借金を背負わされる | 低い。貸金業者は本人確認義務があり、闇金でも本人の関与がなければ請求は成立しづらい | 身に覚えのない請求が来たら、証拠を揃えて警察・弁護士へ |
まとめると、「電子的な悪用」はほぼ止められる。「あなたの個人情報を知られたことによる二次被害」は止められない――これが正確な理解です。だからこそ、カードをなくしたあとは、しばらくの間不審な電話・SMS・郵便に神経を尖らせておく必要があります。氏名・住所・生年月日をすべて言い当ててくる電話は、それだけで「信用できる相手」ではありません。むしろあなたのカードを拾った側である可能性すらあると考えてください。
紛失後1〜2か月、具体的に何を警戒すればいいか
「警戒してください」と言われても、何を見ればいいのかわからないと思います。具体的には次の5つです。スマホのカレンダーに「2週間後に確認」とだけ入れておくと、忘れずに済みます。
- 身に覚えのない郵便物:契約確認書、カード会社からの案内、携帯会社からの書類、消費者金融のダイレクトメール。差出人を必ず確認してください
- 役所・警察・年金機構を名乗る電話:氏名・住所・生年月日を正確に言い当ててくるのが特徴です。公的機関が電話でATM操作や還付金の振込を指示することはありません
- 「マイナンバーが漏洩したので変更手続きが必要です」というSMS・メール:典型的なフィッシングです。リンクは踏まず、公式サイトを自分で検索して確認を
- クレジットカードの利用明細:数百円程度のテスト決済が混じっていないか、月に一度は目を通す習慣を
- マイナポータルの利用履歴:新しいカードが届いたらログインして、自分の情報へのアクセス記録に不審なものがないか確認する
もう一つ、意外と多いのが家族や職場からの「あなたの名前で連絡が来たけど」という報告です。住所と氏名が揃っていると、宅配便の不在票を装った手口や、近隣に成りすまして情報を聞き出す手口にも使われ得ます。家族には「カードをなくしたから、しばらく不審な連絡があったら教えて」と一言共有しておくと安心です。
詐欺の電話やメールが来たときの見分け方と対処は、詐欺被害に遭ったときの対処ガイドにまとめています。あわせて読んでおくと、この先1〜2か月の警戒が格段に楽になります。
じゃあ、暗証番号をカードと一緒にメモして財布に入れてた人は……?
……それは、話が別だ。暗証番号がセットで渡った場合は、リスクが跳ね上がる。一時停止は最優先で、そのうえで役所に「暗証番号も一緒に紛失した可能性がある」と伝えろ。公金受取口座の登録状況や、マイナポータルの利用履歴も、新しいカードが来たら真っ先に確認するんだ。
もし実害が出てしまったら
身に覚えのない契約書・請求書・カード明細が届いた、携帯電話が勝手に契約されていた、といった実害が確認できた場合は、次の順で動いてください。
- 証拠を保全する(郵便物・SMS・明細を写真に撮って残す)
- 契約先の事業者に連絡し、身に覚えがない旨を伝えて契約を止める
- 警察に相談する(すでに出した遺失届/盗難届の受理番号が効いてきます)
- クレジットカードの不正利用なら、カード会社の不正利用窓口へ(クレジットカードの不正利用に気づいたときの対処ガイド)
- 金額が大きい・交渉が必要なら弁護士や消費生活センター(消費者ホットライン188)へ
保険証として使えない間どうするか
2025年12月1日に従来の健康保険証が効力を失い、さらに期限切れ保険証を使える暫定措置も2026年7月31日で終了しました。つまり2026年8月以降、手元にマイナ保険証も資格確認書もない状態で医療機関に行くと、原則としていったん医療費の全額(10割)を窓口で支払うことになります。マイナンバーカードを紛失した人にとって、ここが一番の生活直撃ポイントです。
再交付までの間、病院にかかる4つのルート
| 方法 | 入手先 | 手間 | 使いやすさ |
|---|---|---|---|
| ①資格確認書の交付を受ける | 市区町村の国保窓口/勤務先の健康保険組合・協会けんぽ | 申請が必要(郵送・オンライン可の場合も) | 最も確実。従来の保険証と同じように提示するだけ |
| ②被保険者資格申立書を医療機関で記入 | 受診する医療機関の窓口 | その場で記入 | 応急処置として有効。3割等の自己負担で保険診療を受けられる |
| ③資格情報のお知らせ+マイナ保険証 | — | — | カード自体がないので今回は使えない |
| ④いったん10割払って後から療養費支給申請 | 加入している保険者 | 後日の申請・還付手続きが必要 | 最後の手段。一時的な負担が重い |
①資格確認書を取る(本命ルート)
資格確認書は、マイナ保険証を持っていない・使えない人が、従来の保険証と同じように使える紙(またはカード型)の書類です。マイナンバーカードを紛失した人は、この交付申請の対象になります(多くの自治体・保険者が「マイナンバーカードを紛失した人」を明示的に対象に挙げています)。
| 申請先(国民健康保険) | 住民票のある市区町村の国民健康保険担当窓口 |
|---|---|
| 申請先(会社員・公務員) | 勤務先の健康保険組合・協会けんぽ・共済組合(多くは勤務先の担当部署経由) |
| 申請方法 | 窓口・郵送・オンラインから選べる自治体が多い。代理人申請は委任状が必要 |
| 必要なもの | 本人確認書類(運転免許証など)。郵送ならそのコピー |
| 有効期限 | 保険者が設定。最長5年以内の範囲で運用されています |
| 費用 | 原則無料 |
| もらえるまで | 即日発行の窓口もあれば、郵送で1〜2週間かかる場合も。自治体・保険者により大きく異なります |
再交付申請のために市区町村の窓口へ行くなら、その足で国保の窓口にも寄って資格確認書を申請するのが最も効率的です。会社員の方は、総務・人事に「マイナンバーカードを紛失したので資格確認書を出してほしい」と連絡してください。
②今日どうしても病院に行かなければならないとき
資格確認書を待っている余裕がない場合の切り札が「被保険者資格申立書」です。これは、マイナ保険証でオンライン資格確認ができない状況で、患者本人が氏名・生年月日・加入している保険者などを申し立てることで、申し立てた自己負担割合(3割など)で保険診療を受けられるという当面の措置です。用紙は医療機関の窓口にあります。
- 受付で「マイナンバーカードを紛失していて資格確認ができません。被保険者資格申立書で対応をお願いできますか」と伝える
- 氏名・生年月日・住所・加入している保険の種類(国保/協会けんぽ/組合健保など)・保険者名・事業所名などを記入
- 保険証番号や記号番号がわかれば書く(わからなくても記入欄がある)
この制度を知らない受付担当者もいるのが実情です。全国の医療機関を対象にした調査では、マイナ保険証まわりのトラブルでいったん10割負担を求められたケースが相当数報告されています。断られそうになったら、「厚生労働省の通知で、資格確認ができない場合は被保険者資格申立書で対応することになっているはずです」と落ち着いて伝えてみてください。
⚠️ ここは注意
- 被保険者資格申立書は「当面の措置」であり、恒久的な制度ではない。長期的には資格確認書を取るべき
- 医療機関によって運用に差がある。断られたら別の窓口担当者や医事課に相談を
- 10割払った場合でも、後から保険者に療養費支給申請をすれば差額は戻ってくる。領収書は絶対に捨てない
- 高額療養費や限度額適用の扱いは、資格が確認できてからになることがある
薬局はどうなるんですか? 処方箋だけもらっても薬がもらえないと……。
薬局も同じ扱いだ。薬局の窓口でも被保険者資格申立書は使える。病院で申立書を書いたなら、薬局でも同じように事情を説明しろ。それでも10割になったら、領収書と処方箋の控えを必ず取っておけ。あとで返ってくる金だ。
スマホに電子証明書を入れていた場合
スマホ用電子証明書(Androidは2023年5月から、iPhoneは2025年6月24日から対応)を利用している人は、カードとスマホの両方を止める必要があります。「カードを止めたからスマホも止まった」ということはありません。それぞれ独立した電子証明書だからです。
基本:停止の窓口は同じフリーダイヤル
意外に知られていませんが、マイナポータルアプリからスマホ用電子証明書の「一時利用停止」をすることはできません。マイナポータル公式のFAQでも明確に「できません」とされており、代わりに次の方法を案内しています。
| 停止の連絡先 | 0120-95-0178(音声ガイダンス2番) |
|---|---|
| 受付時間 | 24時間365日 |
| 対象 | Android・iPhone どちらも同じ窓口 |
| 伝えること | 「スマートフォンに搭載した電子証明書も一時利用停止したい」と明言する |
| カードも同時になくした場合 | 同じ電話で両方の停止を依頼できます |
Androidの場合
Androidでは、マイナポータルアプリから電子証明書の失効(利用停止)手続きができる場合があります。「別のスマホの電子証明書を失効させる」という機能もあり、手元に別の端末とマイナンバーカードがあれば、そちらから失効させられます。ただし失効は元に戻せない(再登録が必要になる)点に注意してください。
- 手元の別のAndroid端末にマイナポータルアプリを入れる
- マイナンバーカード(手元にあれば)でログイン
- メニューから「スマホ用電子証明書の利用停止(失効)」→「別のスマホの電子証明書の失効」を選ぶ
- 対象端末を選んで失効させる
カードも一緒になくしている場合は、この操作ができません。迷わず電話(0120-95-0178 → 2番)にしてください。
iPhoneの場合
「iPhoneのマイナンバーカード」を追加した端末を紛失した場合、公式FAQは「紛失したiPhoneに追加されたiPhoneのマイナンバーカードの一時停止を行ってください」として、0120-95-0178(2番、24時間365日)への連絡を案内しています。これが正規のルートです。
あわせて、Apple側の対策もやっておくと安心です。ただしこれは「マイナンバーカード機能を止める措置」ではなく、端末そのものを守る措置である点を混同しないでください。
- 別の端末やパソコンから iCloud.com の「探す」にアクセス
- 対象のiPhoneを「紛失としてマーク」(紛失モード)にする
- 紛失モードにすると端末がロックされ、生体認証・パスコードなしでは操作できなくなる
- 戻る見込みがないならリモート消去も選択肢(ただし消去してもフリーダイヤルへの停止依頼は別途必要と考えてください)
⚠️ ここは注意
- カードの停止とスマホの停止は別物。両方持っていたなら、両方止める
- マイナポータルからは一時利用停止はできない(解除は可能)。停止は電話
- 「失効」させると、新しい端末で使うには最初から搭載し直しになる
- iPhoneの「紛失モード」だけでは、電子証明書の一時停止にはならない
- スマホの生体認証やパスコードが破られていなければ、電子証明書の利用にも本人の認証が必要なため、実際の悪用ハードルは高い
スマホ本体をなくした場合は、キャリアの回線停止、各種アカウントのパスワード変更、キャッシュレス決済の停止など、やることが一気に増えます。全体の手順はスマホを紛失・盗難されたときの対処ガイドにまとめてあるので、そちらを開きながら進めてください。SNSアカウントの乗っ取りが心配なときはSNSアカウントを乗っ取られたときの対処ガイドも参考になります。
スマホもカードも一緒のカバンに入れてました……両方なくしたパターンです。
だったら1本の電話で両方止められる。「カードとスマホ用電子証明書、両方を一時停止してください」と最初に言え。オペレーターが順に処理してくれる。そのあとキャリアに回線停止だ。
見つかった場合|停止の解除と、申請後に出てきたとき
マイナンバーカードは、意外と見つかります。落とし物として警察に届く、店の忘れ物として保管されている、家の別の場所から出てくる――。見つかったときにどうするかを、状況別に整理します。
ケース1:再交付を申請する前に見つかった
これが一番シンプルです。一時利用停止を解除すれば、そのまま使い続けられます。
- 市区町村の窓口に、本人がカードを持参する(多くの自治体で窓口での対面手続きが必要)
- 本人確認のうえ、一時停止を解除してもらう
- 手数料は原則かかりません
解除の受付場所は、市民課・区民課の窓口や出張所、マイナンバーカードセンターなど、自治体が指定した場所に限られることがあります。事前に電話で確認してから行くと二度手間になりません。
スマホ用電子証明書の一時利用停止の解除については、マイナポータルアプリから「一時利用停止の解除」ができます(マイナンバーカード用の電子証明書=カード本体が必要です)。
ケース2:再交付を申請した後に見つかった
ここが少し悩ましいところです。再交付を申請した時点で、古いカードは「廃止」の扱いになっているのが一般的です。つまり、あとから出てきても、そのカードは原則として使えません。
| 状況 | どうなるか | やること |
|---|---|---|
| 申請直後(廃止処理前) | 自治体によっては申請を取り下げられる場合がある | すぐ窓口に電話して相談 |
| すでに廃止処理済み | 古いカードは使えない。新しいカードを待つ | 見つかった古いカードは窓口に返納する |
| 新しいカードを受け取った後に古いカードが出てきた | 古いカードは無効 | 返納するか、自分で裁断して破棄(自治体の指示に従う) |
| 支払った手数料 | 原則として返金されない | — |
古いカードをそのまま放置するのは避けてください。券面情報が印字された身分証が家の中に転がっている状態は、それ自体がリスクです。窓口に返納するのが最も確実ですが、自治体が「ICチップ部分を含めて裁断して破棄してください」と案内する場合もあります。指示に従ってください。
ケース3:警察から「見つかりました」と連絡が来た
遺失届を出していれば、拾得物として届いた際に連絡が来ます。受け取りに行く際は、本人確認書類と遺失届の受理番号を持参してください。受け取ったあとは、ケース1またはケース2の手順に進みます。
ここで注意したいのが、「見つかったから、もう何もしなくていい」と思ってしまうことです。一時利用停止をかけたままだと、カードは手元にあっても機能しません。病院の受付やコンビニ交付で「使えない」と言われて初めて気づく、というパターンが実際にあります。見つかったら、解除手続きまでがワンセットです。
見つかったカード、そのまま使い続けて大丈夫なんですか? 誰かに見られた後かもしれないのに。
鋭いな。券面情報は見られた可能性がある、という前提は変わらない。だから解除するときに、暗証番号の変更も一緒にやっておけ。窓口で変更できる。それと、しばらくは不審な連絡に警戒しておくこと。どうしても気持ち悪いなら、有料になるが自主的に再交付する選択肢もあるぞ。
二度なくさないために|持ち歩く?しまっておく?
再交付が済んだら、次は「もうやらない」ための設計です。マイナンバーカードは、財布に入れたままにするか、家に置いておくかで、リスクの形が変わります。
持ち歩くべきか、置いておくべきか
| 毎日持ち歩く | 必要なときだけ持ち出す | |
|---|---|---|
| メリット | 急な受診・身分証提示に対応できる。マイナ保険証として常時使える | 紛失リスクが激減する |
| デメリット | 財布ごと落とすと同時に失う | いざというときに家に取りに帰る必要がある |
| 向いている人 | 通院が多い/持病がある/身分証を頻繁に使う | 運転免許証など別の身分証を持っている/通院がまれ |
| 実務的な折衷案 | 資格確認書やお薬手帳を財布に、カードは自宅に | — |
持ち歩くなら、他の身分証と分けるのが基本です。財布に運転免許証・クレジットカード・キャッシュカード・マイナンバーカードを全部入れていると、財布1つの紛失で人生の手続きが全部止まります。カードケースを分ける、カバンの別ポケットに入れるだけでも、被害の範囲は変わります。
暗証番号の管理
✅ ここが良い
- カードと一緒に暗証番号をメモして持ち歩かない。これが最大の禁忌
- 交付時にもらった暗証番号記載の書類は、カードとは別の場所で保管する
- 4種類の暗証番号(署名用/利用者証明用/住民基本台帳用/券面事項入力補助用)は、覚えやすさ重視で同じ数字にする人が多いが、その場合は絶対にメモを持ち歩かない
- 生年月日・電話番号の下4桁など、券面情報から推測できる数字は避ける(拾った人には生年月日が見えています)
最後の項目は見落とされがちです。暗証番号を生年月日にしていると、カードを拾った人は「本人の生年月日を見ながら」暗証番号を入力できます。利用者証明用は3回でロックとはいえ、1回目で当たる可能性がある設定は避けてください。
コピーの保管について
「なくしたときのために表裏のコピーを取っておく」――これはやり方次第です。
⚠️ ここは注意
- 裏面(マイナンバー記載面)のコピーは、法律上、他人が保管できる場面が厳しく制限されています。安易に人に渡さない
- コピーを家に保管するなら、鍵のかかる場所に。机の上に置きっぱなしは本末転倒
- スマホの写真フォルダに撮っておくのは便利だが、そのスマホをなくしたら本末転倒。撮るならパスワード保護されたメモアプリなどへ
- そもそも一時利用停止の電話にマイナンバーは必須ではないので、「なくしたとき用」の理由でコピーを取る必要性は高くない
実務的に役立つのは、コピーそのものより「有効期限」と「交付を受けた市区町村」をメモしておくこと、そしてマイナポータルにログインできる状態を維持しておくことです。
家族の分の管理
子どものカード、高齢の親のカードをどう管理するかも悩みどころです。
- 子ども(15歳未満):法定代理人が管理するのが原則。学校や習い事に持たせる必要は基本的にありません
- 高齢の親:本人が持ち歩きたがるケースが多いですが、通院時のみ持たせる、施設入所中は施設と相談する、などの運用を。暗証番号を本人が忘れてロックされる事故が非常に多いので、家族が把握しておくと安心です
- 家族全員分をまとめて一か所に保管:管理は楽ですが、空き巣にあったときに全滅します。分散させるか、耐火金庫などを検討してください
「財布ごと落とす人」への現実的な一手
ここまで読んで、「そもそも自分は財布やカバンを落とすタイプなんだよな」と思った方へ。そういう人にとって最も費用対効果が高いのは、暗証番号の工夫でも保管場所の見直しでもなく、落としたことにすぐ気づける仕組みです。
カード型のスマートタグ(紛失防止タグ)を財布に1枚入れておくと、スマホから位置を確認できたり、一定距離離れたときに通知が来たりします。マイナンバーカードそのものを守る道具ではありませんが、「電車を降りて5分後に気づける」か「翌朝気づく」かの差は、対処のしやすさをまるごと変えます。今回のように、気づくのが早ければ早いほど、拾われる前に戻ってくる可能性が上がります。
※カード型なら財布の札入れやカードポケットに入れられます。すでにスマホやカバンにタグを付けている方は、追加の必要はありません。
鍵や財布など、他の「よくなくすもの」の対処法もシリーズでまとめています。鍵をなくしたときの対処ガイドも、考え方は共通です。
よくある質問
Q1. 一時利用停止をしないとどうなりますか?
カードのICチップに入っている電子証明書が生きたままになります。暗証番号がなければ使えないとはいえ、暗証番号をカードと一緒になくした場合や、推測されやすい番号を設定していた場合には危険です。また、役所の再交付手続きでも「一時停止済みですか」と確認されるのが一般的です。デメリットが一切ないので、必ず電話してください。
Q2. マイナンバー(12桁)がわからないのですが、停止できますか?
できます。氏名・生年月日・住所などの情報で本人確認を行います。番号を探すために電話を遅らせるほうがリスクです。
Q3. 深夜や年末年始でも電話は通じますか?
一時利用停止の受付は24時間365日です。フリーダイヤル0120-95-0178にかけ、音声ガイダンスで2番を選んでください。制度の質問など他のメニューには受付時間があるので、深夜に「時間外」と言われたらガイダンスの選択を確認してください。
Q4. マイナンバーが他人に知られたら、番号を変更できますか?
マイナンバーは原則として一生変わりませんが、不正に用いられるおそれがあると認められる場合には、市区町村長の職権または本人の請求により変更できるとされています。カードを紛失して番号が第三者に見られた可能性があるケースは、この相談対象になり得ます。役所の窓口で「番号の変更は可能ですか」と相談してみてください。ただし、番号を変えると勤務先・金融機関などへの届出をやり直す必要があり、手間は小さくありません。
Q5. 再交付の手数料が免除されることはありますか?
災害で焼失・流失した場合(り災証明書などで証明)や、カードの不具合など本人の責に帰さない事由の場合は無料になることがあります。紛失・盗難は原則として有料です。免除の運用は自治体ごとに異なるので、窓口で確認してください。
Q6. 引っ越し直後で、住民票の住所と今住んでいる場所が違います。どこで手続きすればいいですか?
再交付申請は住民票のある市区町村が原則です。転入届を出したばかりなら新住所の自治体、まだ出していないなら旧住所の自治体になります。特急発行の場合、住所地以外の市区町村で申請すると日数が余計にかかることがあると案内されています。まずは電話で確認するのが確実です。
Q7. 通知カードは持っているのですが、それで代用できますか?
通知カードは2020年5月25日に新規発行・再交付が廃止されており、マイナンバーを証明する書類としては現在使えません(住所・氏名が最新であるものを持っている場合の経過的な扱いはありましたが、実務上は使えないと考えてください)。マイナンバーの証明が必要なら、マイナンバー入りの住民票の写しを取得するのが確実です。
Q8. 会社にマイナンバーを提出する必要があるのですが、カードがなくても大丈夫ですか?
大丈夫です。マイナンバー記載の住民票の写し(+顔写真付きの本人確認書類)で対応できます。役所で再交付申請をするついでに、住民票を1通取っておくと二度手間になりません。
Q9. 特急発行の「30日以内」を過ぎてしまいました。もう無理ですか?
原則としては通常の発行に戻りますが、やむを得ない事情がある場合は市区町村に相談できるとされています。入院していた、長期出張中だった、紛失に気づいたのが最近だった、といった事情があれば、まず窓口で相談してください。だめでも通常発行の申請はできます。
Q10. カードをなくしたら、公金受取口座や紐づけた情報はどうなりますか?
公金受取口座の登録情報や、保険資格の情報はカードの中ではなく、行政のシステム側に保管されています。カードをなくしても情報が消えることはなく、また、カードを拾った人がそれらを勝手に書き換えることもできません(変更にはマイナポータルへのログイン=暗証番号が必要で、一時停止をかけていればログイン自体できません)。新しいカードを受け取ったら、念のためマイナポータルにログインして、公金受取口座と保険資格の情報が正しいか、身に覚えのない利用履歴がないかを確認しておくと安心です。
ここまで読んで、だいぶ落ち着きました。最初に思ってたほど絶望的じゃないんですね。
そうだ。止められるものは止まる。止められないのは券面情報だけ。そこだけ警戒しながら、あとは粛々と再交付を進めればいい。今日のうちにやるのは電話1本、それだけで十分だ。よくやった。
まとめ
マイナンバーカードをなくしたときにやることは、突き詰めれば3つです。
- 0120-95-0178(音声ガイダンス2番)に電話して一時利用停止。24時間365日受付。マイナンバーがわからなくてもできます。
- 警察に遺失届(盗難なら盗難届)を出し、受理番号を控える。交番でOK。
- 住民票のある市区町村で再交付を申請。通常1,000円、特急発行なら2,000円で原則1週間。特急は事由発生から30日以内。
そして、覚えておいてほしいことがもう3つ。
- ICチップに税・年金・病歴は入っていません。「全情報が芋づる式に抜かれる」は起きません。
- 暗証番号は署名用5回・利用者証明用3回でロック。電子的な悪用は現実的に非常に困難です。
- ただし券面情報(氏名・住所・生年月日・顔・マイナンバー)は止められません。しばらくは不審な電話・SMS・郵便に警戒を。
保険証として使っていた方は、再交付までの間に資格確認書を取っておくこと。今日どうしても受診が必要なら、医療機関の窓口で被保険者資格申立書を書けば、10割負担を避けられる可能性があります。スマホに電子証明書を載せていた方は、カードとスマホの両方を止めることを忘れずに。
不安なのは当然ですが、制度は「なくす人がいる」前提で設計されています。24時間365日つながる電話番号があるのは、そのためです。まずは電話1本から始めてください。
※ 本記事は2026年8月時点の公開情報にもとづいて作成しています。手数料・交付までの日数・受付窓口・資格確認書の交付運用などは市区町村や保険者によって異なり、また変更される場合があります。最終的な取り扱いは、お住まいの市区町村およびマイナンバー総合フリーダイヤルでご確認ください。



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